バレーボールを楽しむということ

こんにちは。品川グリフィンズヘッドコーチの間です。

最近、「バレーボールを楽しむということ」について改めて考える機会がありましたので、せっかくなのでここに記しておこうと思った次第です。

方針のページにも、「楽しく厳しく」とあるように、当チームでは子供たちに「バレーボールって楽しい」と思ってもらうことをまず第一に考えています。どうして「楽しい」にこだわるのかというと、それが「バレーボールが上手になる近道」で「長く続ける秘訣」だと思っているからですね。

楽しいから上手になりたいし、楽しいから勝ちたいし、楽しいから辛くて単調でつまらない練習にも耐えられるんです。バレーボールを続けていると、試合に出られないとか、思ったように上達しないとか、辛いことに直面することがありますし、それがある期間、続くこともあるでしょう。でもそこに、「バレーボールって楽しいんだ」って原体験があれば、それを乗り越えていくこともできるんじゃないかと思うんですよね。逆にそれがないと、何の為にバレーボールやってるのかわからなくなっちゃう。だからそうやって辛い思いしかしたことないプレイヤーは、背が高いとか才能に恵まれた人間を除いて、みなバレーボールから離れて行くんです。そういう人たちを何人も見てきました。

リオ五輪前に全日本女子キャプテンの木村沙織選手が、バレーシューズのかかとに「ENJOY」とプリントした、という記事がありました。そういうことなんじゃないですかね。やはり根底に「バレーボールは楽しい」がないと、ダメなんじゃないでしょうか。

ただし、バレーボールの場合は最初っから「楽しい」ってのは難しくて、なぜなら基礎技術である「パス」習得のハードルが高いので、なかなか「バレーボールをする」ところまでいかないからですね。だから当チームではあれこれ、鬼ごっこだったりスマッシュゲームだったりして、「初心者でも楽しめるようにかつ、きちんとバレーボールへ繋がる練習を」ってことでいろいろ試行錯誤しているわけです。

それを「楽しくない」と言われてしまうなら、例えば楽しくない理由はなんなのか、こちら側で改善できるところがあれば改善するし、そうでなくて例えば、練習は楽しいけど試合には出られないので帯同するのは辛いとかいうなら練習だけ来てくれるのでも良いし(最初はね)、そうやってなんとかして「バレーボールって楽しいな」とまずは思ってもらうことが先決だと思うわけです。

書いていて「ああ、なんて当たり前のことを書いてるんだろう」と思ってしまいましたが、実際この辺りをいまいち理解していただけないという案件に最近遭遇してしまったもので、考えを整理してみました。

グリフィンズの練習が楽しくて仕方がない、だから進んで練習に行くんだと、そして週二日の練習じゃ物足りない、もっとバレーボールしたいと思ってもらえるような、そんなチームになれたらなと思っています。